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2014年10月15日 (水)

『蜩の記』

『蜩の記』の原作は既に読んでいたので

役所浩二さんが秋谷役と言うのはしっくりきたが

監視役の正三郎に岡田准一には少し違和感。

が、作品を観ると岡田君が実によくハマッって

彼が役所さんを超えて主役になっていたかのような出来!

大河の黒田官兵衛の前に撮影したらしいけれど

見事な武士っぷりが見事でした(拍手)

作品そのものに対してはストーリーも知っていたせいか大きな感動はなく

『最後の忠臣蔵』の方が素晴らしいと思う。

どちらも武士としての生き様

武家社会のやるせない掟の中で生きざるを得ない人々を描いているけれど

『最後の忠臣蔵』の時はそのこだわりの生き方に

美徳のようなものを感じて単純に感動していたけれど

今回は微妙な違和感を感じた。

その理由を考えてみると最近のイスラム国のことが浮かんだのです。

武士の精神とは比べるべきでは無いし、全く別の思想だと思うけれど

武力で支配する時代がかつての日本にも長くあったのかと思うと

複雑な心境になります。

とは言え、『蜩の記』はそこだけを描いているわけではなく

秋谷と言う人物の懐の深さ、“徳”

そして彼を思う人々の愛も含めて描かれているので

切ないだけではなく、温かさが残るのが

この作品の良いところでもあります。

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