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2017年3月

2017年3月 1日 (水)

『彼らが本気で編む時は、』

生田斗真くんの女装と
大好きな『かもめ食堂』の荻上直子監督ということで
興味がわいた『彼らが本気で編む時は、』

心は女性なのに男性として生まれて来てしまったリンコさん。
一人の人間として彼女を好きになり一緒に暮らす恋人マキオ。
そしてマキオの姪・トモちゃん。
育児放棄され叔父マキオの所で暮らし始める。

セクシャル・マイノリティというテーマと共に
親子ならではの複雑な関係。
リンコに理解を示し、たっぷりと愛情を注いできたリンコの母。
対照的な母親たち。
様々な人々を登場させながら性別を超えた人間愛
家族愛の物語がじわ~っと沁みました。

意味不明だったタイトルに込められた想い。
中々です!!
悔しさや悲しさ、色んな感情を編み物に閉じ込めて
自暴自棄になりそうな心を鎮める。
そうしながら、
どんなに努力しても自分ではどうすることが出来ない事があると
受け入れることで強く、そして優しくなっているリンコさん。
彼女の言葉にハッとさせられます。

セクシャル・マイノリティの人達にたいしては
随分寛容になって来ている気がするけれど
それは芸能人や有名人であればのことで
自分の身近にいた時、本当にありのまま受け入れられるのか?
みんなが本当に当たり前に受け入れられる世の中に
なりつつあると信じたいです。


リンコのファッションに関してだけ少々疑問を感じたけれど
とても可愛らしい女性でした。
斗真くんの挑戦意欲、素敵です!!

優しい気持ちになれる作品です。


『この世界の片隅に』

優しい気持ちなれる作品2本。
まずは『この世界の片隅に』から!
じわじわと評判となって公開する映画館が増え
ようやく今頃になって観に行きました!

原作がこうの史代さんと聞き思い出すのが『夕凪の街 桜の国』
この映画は実写化されたものでしたが
戦時中とその後の世代と言う二つの物語に
とても感動し考えさせられました。

そしてまた戦争もののアニメとしてこの『この世界の片隅に』。
観に行けて本当に良かったです・・・

観るまでは戦争が大きなテーマかと思っていましたが
確かに時代背景にはあるけれど
ラブストーリーのように受け止めました。

昭和初期、広島に生まれた一人の女性すずさん。
ヒロシマ・原爆とまさに戦争を生き抜いたと言う点では戦争もの。
けれどその悲惨さ以上に、
与えられた現実を現実として受け入れ強く生きる姿に
おおいに感動させられました。

ほとんど初対面のような人と
見合い結婚をさせられることが当たり前の時代。
すずさんもまさにそんな一人。
ほのかに恋心を描く人がいながらも
勧められるまま、見知らぬ土地へ嫁いでいきます。
慣れない環境に加え、厳しい小姑さんが帰ってきたり。
当時の女性たちの苦労大変さ。
今の時代とは比べ物になりません!

そこに戦争と言う悲劇に巻き込まれながらも
強く生きるすずさんの姿。
例えるなら・・・
折ろうと力を入れてもしなるだけで決して折れない柳?のような強さ
とでも言いましょうか?

そんあすずさんの声を能年ちゃん改め“のん”さん。
正直、始まってすぐはのんちゃんの顔がチラついてしまっていましたが
すずさんのキャラに引き込まれてすぐに消えてしまいました。
本当にピッタリ!!見事な復活、うれしく思いました。

そしてすずさんを見初めた優しい夫・周作さん。
そのきっかけが最後の最後に明かされる仕掛けにやられました~~~
この作品がラブストーリーだったと思う理由がそこにありました。


戦争映画でありながら、こんなに優しい気持ち
温かい気持ちさせてくれる作品は初めてのように思います。

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